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無題 |
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夕ぐれどきは さみしくて
陽だまりを 拾う けれども あつめても あつめても ながーい影の先から ぬくもりが 逃げていく |
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たびびと |
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雨がふっています
たたきつけるように 歩道を蹴散らし 雨がふっています ずぶぬれのズボン おおきな傘 だいじょうぶだよ 愉快そうに しぶきを飛ばし 雨と競争してる どこまで走るの? どこへ行きつこうとしてるの? なにを探しているの? ひたひたと 覆いかぶさる ひなかの黒雲 まだ 夜にもとどいていない ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 歩道に跳ね返る雨の写真 そんなのが撮りたいですね〜。 夜 水 人 撮れないものはいっぱいあります;; |
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野にありて |
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日々の生活の中で
それはなんの役にもたたない だれの目にもふれない 月からも 陽からも忘れられた ひとむらの草陰に ひっそりと揺れていた 葉をつけず 身を細めて それでも生きていこうと 小さな花を生む 野にありて生きていくものの たゆまなき息遣いが 外に満ち満ちている 満面の光の抱擁より もっと 私の芯をとらえている 気付かないものに 気付かされる日 |
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わたしがわたしでなくなる瞬間 |
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いい日 いい出会い (続) |
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プリントした写真を持って 管理病棟の2号室をノックした。
年配の人の長期入院病室というのは ある特定のすえたにおいを違和感として感じるものだが 検査専門の短期入院の病院のせいか 淡い色調のバスタオルや身の回り品のせいか 義父の病室とは違い おばあちゃんらしからぬ可愛らしさと華やかさがあった。 「覚えてますか?」 と声をかけると ベッドの中央に咲いたうつくしい白髪の頭が なんどもにっこりうなづく。 「きのうは ありがとうございます。 とてもいい写真を撮っていただきましたよ。」 写真を差し出すと、嬉しそうに笑って後ろに片肘をついて半身になって体を起こす。 疲れるから そのままでと止めたが 「いいの いいの 嬉しいから・・」 といって 引き止めるように私の手を握って話はじめた。 昔 リヤカーをひいて行商に歩き、食事を作って待ってくれたお客さんのこと。 粗末な手作り品を持って売り歩く人たちを 貧しい生活ながら 手ぶらで追い返したことはなかったこと。 「神主さんにいわれたの。 あなたはお金持ちにはならないけれど 一生食べ物には困らない・・・って。 ほんとに そのとぉーりなの。 こんなおばーちゃんに みんな親切にいろんなものを持ってきてくれるのよ」 その女性は 手を合わせて涙ぐんだ。 自分にできる施しをして 人に感謝をして いい生き方をしてきた笑顔なのだと思った。 これからするだろう検査前につかれさせてはいけないと思い 「あした 退院しますが また挨拶によりますから・・・」 残念そうに手を離す女性の部屋をでながらわたしは このまま別れるのがしのびなかった。 そうだ! そうしよう。 次の日 お願いしてあった花かごを取りにいった花屋さんであの女性に似合いそうな 一輪のオレンジ色のラナンキュラスを包んでもらった。 エプロンのポケットには 絵手紙の下絵と私の住所と切手を貼った封筒が入れてある。 色を塗って 気が向いたらポストにいれてね、というつもりだった。 それが何ヶ月に一度だったとしても 繋がっていけば素敵だなぁ〜と。 コンコン。 ノックして病室をみると きのうより一回り小さくなったようにベッドに埋もれて弱々しく横たわっている。 私の顔を確認すると両手を合わせて ごめんね・・という仕草をする。 ああ 検査か手術後だったんだ・・・。 「おだいじになさってくださいね。 ありがとうございました。 また会いましょうね。」 私はお花を置いて ポケットに手を突っ込んだまま 渡せない紙の硬さがもう会うこともないだろうという仕切りのように感じながら病室をでた。 長かった病院での最後に こんなに素敵な一期一会に出会った。 義父の入院を思いだすたびに私は あの女性のことを思い出すだろう。 病室という特殊な空間で一緒にいた時間はある意味運命を共にする共通の意識が芽生えことさら親しくなりやすいのかもしれない。 さよなら、と言ったとたんに外に出れば全く別の個としての生活に戻っていくのだろう、と感傷的になっている自分自身に苦笑した。 ポケットの封筒はももにまだこわばりを感じていたが これでよかったのかもしれない・・と自分自身を納得させるように 小さく息を吐いた。 義父の病室に戻ると 義母もすでに着いていて支度の整った義父は手持ち無沙汰で ベットに腰掛けていた。 さ! 帰ろうかぁ。 空はどこまでも青く青く 3週間なのに入院時からひとつ季節を飛び越したような快晴が待っていた。 飛び越した季節に 果たせなかった思いが思い出として栞になるに違いない。 |
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無題 |
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いい日 いい出会い |
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素敵な人たちにであった。
お天気がとてもよくて 喫煙室からつながる二階のテラスの洗濯物干場は 古い校舎の屋上のようにむき出しのコンクリートが ザラザラと薄いスリッパに不快だが 熱が、固いコンクリートを暖めて足元に登ってくる暖かさが初夏を思わせる。 街路樹のイチョウの緑はサワサワと気持ちをなでるようにここちいい。 そこに 年配の女性と手をつないで 仲良くおしゃべりをしている看護師さんがいた。 その看護師さんは血管のでない義父の点滴を 手の甲や足ではなく痛みの少ない腕にしてあげたいと 冷たくて紫色になった手を湯たんぽや手のひらで暖めてくれた人だった。 洗濯物をとりこんで そのほほえましさに ほーっと しばらく見とれていた。 と、 同じように感じた人がいたことに気がついた 「いい光景ですね〜。お二人を写真にとったら とても素敵な写真ができますね」 「あ カメラ持ってますよ。」 「じゃ お願いしてみましょうか? 設定は わたしが・・」 最初は 「モデルなんて とんでもない こんなおばあちゃんが・・・」 と 断られたのだが 「お二人が あまりに微笑ましくて・・・」 と無理強いしないさりげなさで とその方が誘った。 カメラ目線ではなく お話ししているところがいいですねぇ〜と促すと 看護師さんも優しく覗き込む表情をされる とても いい表情をされることに 感心! とても いい写真がとれたことに 感心! 実は 設定も誘導も撮影もみんなやっていただいたのだ (ふぅ〜〜む。。 うまいなぁ〜。。 私には できないや まるで プロの写真家みたい! ) 私は ただただ 歓心! モデルと撮影者のあいだに気持ちが通う瞬間・・ そこに気取りのない いい写真が生まれるのだろうか。 風景にしても いい写真というのはその場所が撮影者を受け入れてくれた一瞬を 切り取ったものだと私は思っている。 どんなにたくさん撮っても 一枚も気に入ったものがないときは まだそこが受け入れてくれない場所なのだ、というふうに・・・。 聞くと 元 写真の専門家だという だよなぁ〜。 その女性にしばらく 昔話などを聞かせてもらって なんだか 暖かさをもらったのは私のほうだった。 人は年齢とともに生きかたが 顔に表れるものだと思う 90歳をすぎても 人をひき付けるような優しい目と微笑を持っている 豊かではないかもしれないが とても いい生き方をしてると感じた こんな 女性になりたいな・・と思った 「あした 写真にして持ってきますね」 「なんだか嬉しくて・・・」と涙ぐんで手を握ってくれた女性に挨拶して 階段を急いだ。 認知症の義父が よそのおじさんとはじめて 面会室ではさみ将棋をしている間の洗濯物干しだったのだ。 人と話すことのにがてな義父が 身内のものが傍にいないと不安になってないか 気がかりだった。 それが なんとーー 圧倒的に優勢!! なんとも 楽しそうだ。 ぱちん!と快適な駒の音の響きを聞きながら 窓の外のイチョウを揺らす快晴の6月の風がとてもすがすがしく見えた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ とても いい写真で是非お見せしたいところですが肖像権の関係もあり 控えさせていただきます。 |
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