雪あかり
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先日、はじめて小樽の「雪あかりの路」のイベントを見に行ってきた。
駐車場が少ないところなので久々の列車のミニ旅行となった。窓から飛び去っていく雪景色や色が変わっていく海を眺めながめていると、ドンコウにすればよかったなぁ、とシャッターを押せないカメラを握り恨めしく思ったりした。
あっという間の30分、まだまだ外は明るく灯りがともるには間がある。時折叩きつける吹雪は奥歯がカチカチ鳴るほど冷たい。カイロで手を温めながら海岸に滑り落ちる雪煙を撮ったりカラクリ館などをしばし散策。
商店街の歩道には、真ん中が空洞で上部や横腹に口があいている雪の塊が点々と置いてあり、その不揃さが素朴で手作りの暖かさを感じる。海外からきている学生のボランティアさんも多く、みんな同様に頬を真っ赤に染め砂場で使うような小さなポリバケツとシャベルを持って汚れた雪もかまわず詰め込んで残りの作業に白い息を吐いていた。電気ではない小さなローソクの灯かりの暖かさは、この人たちの思いがつまっているに違いない。
同じ時期に近郊で開かれている雪祭りのように派手な雪像も氷の彫刻もないけれど雪あかりの火はボランティアさんや町の人たちの手でひとつひとつローソクに灯を入れられていった。夕闇にほんのり浮かぶ雪灯籠はゆらゆらと闇が深まる毎に深いオレンジを呈し魂がこもっているかのように幻想的な美しさがあった。
零下を記録する寒さの中で灯は思いの心であるのかもしれないと思ったほんのり暖かなひと時でした。

小樽 雪あかりの路へどうぞ

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【2007/02/23】  この記事のURL | 散文 | CM(4) | TB(0) | ▲ top
あの海をしらない
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冷たく深く荒いその向こう

あの海をしらない
あの軒先のニシンをしらない
あの焼けただれた傷口をしらない
あの日のあなたをしらない

名前を忘れた島に
白い魚がすんでいるという

あなたはときどき遠い目をしてる



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【2007/02/19】  この記事のURL | | CM(2) | TB(0) | ▲ top
北の森の12ヶ月より
(スラトコフの自然誌)

           ニコライ・スラトコフ       

一月

・・・・・・
雪といっしょにふしぎな生きものたちが森に現れた。この生きものたちは切り株や小枝に腰かけたりトウヒやマツの木の上に乗ったりしている。身動きしないふしぎな生きものだ。見たこともないものだが、でも、なにかにとてもよく似ている。
ふきだまりから、にゅっと森の人間があらわれた。とてつもなく大きな毛皮の帽子をかぶっている。むこうの切り株のうえには、リスともウサギともつかないものが座っていて白い足を白いお腹の上で組んでじっと白い森を見ている。
小川のほとりの岩の上には白い少女がいる。ロシアの昔話にでてくるアリョーヌシカだ。首をかしげ白い手のひらでしろいほおをおさえている。山羊になってしまった弟のことをなげき悲しんでいるアリョーヌシカ。太陽が優しく照らすと松の毛のふさふさしたまつ毛から涙がこぼれはじめた・・・。
ほら、ここには動物の姿に変身したものがいる。ところが少し離れて横からながめてみてみると、この動物は雪におおわれたただの小枝に変わってしまう。鳥のかたちをしていても本当の動物ではないんだ。指でさわったらこなごなにくだけちってしまうだろう。
白いクマ、白いフクロウ、ウサギ、ライチョウ、リス。座ったり、横になったりぶさがったりしている。
森はふしぎな動物や鳥でいっぱいだ。かれらに会いたかったら急がなくては。風が吹いたら影も形もなくなってしまうから。

                 ―― 北の森の12ヶ月より 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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雪は思いがけないことも、恐いことも、美しいことも見せてくれます。
私は子どものころ2キロの山道を歩いて通学する道々で一番強烈なものは一瞬で足跡も目標物も見失ってしまい吸う息さえ止めてしまうほどの吹雪でした。まるで異次元に迷い込んだ白一色の世界は何もかも飲み込んでしまうのです。
でも、吹雪のあとの平原にはガラスの粉を散りばめた雪野原や面白い雪の像が姿をみせたりするのですね。


白い大蛇


白い大蛇がやってきた
 
従うものを 飲みこんで
あらがうものを 蹴散らして 
太陽に白煙の網をかける 

防風林に腹をたて
すっくと仁王立ち
白い尾を打ちならし
ぐるぐる廻って雪の渦

空も野原も 真っ白な
あばれんぼうの 腹の中 

ごごー ばしっばしっ ぐわわーん


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【2007/02/18】  この記事のURL | | CM(2) | TB(0) | ▲ top
テーブルヤシの花
我が家のテーブルヤシに可愛い花が咲きました。
買い主は自然や野の花や土いじりが好きなはずなのに、気まぐれでせっかく買った鉢植えをよく枯らしてしまうのですが、このテーブルヤシは乾きにも、埃にも、強い西日にも、キンチョールにも負けず生き残ってきた健気な植物なのです。(乾燥させて虫がつき数々の防虫剤が効かず最後に試したのがキンチョールでした。)
このテーブルヤシが昨年はじめて花をつけたサンセベリアと一緒にお友達のところからやってきたのは5年位前だったでしょうか。
2ヶ月前、根元に細いヒゲのような枝が両脇から出てきてするする伸びたかと思うと2ミリくらいの小さなつぶつぶが鈴なりに付いたのです。
これはもしかしたらつぼみ?・・と期待しながら大きく膨らむのを待ちました。
一週間たち更に一週間、一向に大きくなる様子が見えません。
(それはそうでしょうねぇ。散々ほったらかしにしておいて花が咲きそうになってあわててシャワーをしたり液肥を与えられても曲げたつむじは真っ直ぐ向こうとはしないはずですよね。)
でも、なんと!
今日蕾がその大きさのままで黄色くなっているではありませんか。
黄色くなった花の真ん中がムシメガネじゃないと見えないほど小さく三角形に開いています。花びらが開いたというよりはまるい蕾の先っぽがはじけたようなこーんな→(▽)形です。
これがまるで面倒を見てくれない買い主に愛想をつかせてしてやったり、と誇らしげに笑っているようにユーモラスな形なんです。受粉すると赤い実がなるようですが生憎雌雄別株なので残念ですが実は付かないようですね。
調べてみるとテーブルヤシは夏に開花するということでこの時期に咲くというのは暖冬のせいではなく、きっと薄情な買い主に強硬手段の自己主張だったのでしょうね。

ごめんなさい、春になったら鉢も大きくして新しい土に買えてあげましょう〜っと。。。

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この花はこのように咲くもののようです。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kireba-table-yasi.html



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【2007/02/10】  この記事のURL | 散文 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
無題
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近くて遠い人の群れから
偶然であえた
あなたとは
糸の先の両極

たぐり寄せて
爪弾いて
寄り添っては からまり
不協和音で反発する

行く波
かえす波
くるくる くるくる
回りながら
五線に奏でる人間模様



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